カワシマクラブ上映会
○ カワシマクラブ上映会
カワシマクラブの主な活動は、川島雄三作品の上映、鑑賞活動で、東京では年間2回程、その他に毎年1本のペースで製作会社の協力を得て未プリント作品をプリント(16mm)化し、上映会を行っています。これは'91年から行われ、今回当館で上映する『お笑ひ週間・笑ふ宝船』と『ニコニコ大会・追ひつ追はれつ』に始まり、以後『とんかつ大将』('52)『深夜の市長』('47)『銀座二十四帖』('55)『追跡者』('48)『夢を召しませ』('50)『女優と名探偵』('50)そして'99年が『適齢三人娘』となります。
川島作品を見渡せば、ライトコメディあり、ハードコメディあり、単なる傑作もあり、文芸大作ありでその実体がなかなかつかみづらいが、より多くの作品を見ることによって「川島雄三」に接近できるのではないかと思います。是非御来場を。
● 適齢三人娘
松川家は母娘水いらずの三人暮し。姉は元華族の男と婚約していたが、突然理由もなく破談になってしまう。怒ったのは妹の方。妹は相手の寝込みを襲いに行くがそこにいたのは引越して来たばかりの見ず知らずの青年だった。いくつもの誤解が重なりあって起こる波乱の川島流ライト・コメディ! 爆発か不発か。それは見てからのお楽しみ。出演は津島恵子、小林トシ子、大坂志郎他。
85分。
● お笑ひ週間・笑ふ宝船
戦争中の前線の兵隊に見せるために作った恤兵映画。音楽やコントをつないだヴァラエティで、戦後、国策調だった個所をカットして公開された作品。兵隊たちのために、レビューシーンで女性の足を高く上げさせてもよいという許可が会社側から出されたという。
18分。
● ニコニコ大会・追ひつ追はれつ
エンコのロクというスリを主人公にした、サトウハチロー原作の「地下鉄のサム」を翻案したような作品。浅草ロケで、国際劇場や観音さまの焼けあとばかり撮った映画だそうだが、戦後初のキスシーン(幾野道子と森川信)が内蔵されている。これにはGHQも喜んだという。川島が亡くなる前、“今見たら、きっと記録的にも、面白いでしょう。”と語っている。これは期待大。
22分。
全作品【モノクロ】
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