●汽車はふたたび故郷へ Chantrapas 『素敵な歌と舟はゆく』(99年)『月曜日に乾杯!』(02年)などで知られる、グルジア出身の名匠オタール・イオセリアーニ監督。その最新作は、自伝的な要素が含まれた、一人の映画作家の青春の物語だ。
旧ソ連時代のグルジア。映画監督のニコは新作を撮影中だが、スケジュール通り進んでいないことを撮影所長から叱責され、検閲官からは「国家のカネで好き勝手に作っている」と批判される。その上、逮捕され、暴行まで受けたニコは、自由を求めてフランスへ出国、新たな映画作りに取り組むが……。 つらい現実を、あくまでも軽妙に、ユーモアをまじえて描くイオセリアーニ・タッチは今回も健在。その一方、フランスで自由を手にしたはずのニコが、今度は別の困難(自由社会の不自由!)に直面するくだりには、クールな観察眼が光る。瓢々とした身のこなしと、強靭な精神が同居する、比類なき傑作だ。出演=ダト・タリエラシュヴィリ、ビュル・オジェほか。126分。 |
2012 4/21(土) 〜4/27(金)
4/28(土) 〜5/4(金)
前売券 ※前売券販売は4/21(金)までです。 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 シニア 1000円 中高予 1200円 会 員 1300円 |
監督・脚本 オタール・イオセリアーニ
撮影 ジュリー・グルネンバウム、ライオネル・カズン
美術 マニュ・ド・ショヴィニ
音楽 ジャルジ・バランチヴァゼ
出演 ダト・タリエラシュヴィリ、ビュル・オジエ、ピエール・エテックス 他
2010年 126分