●断絶 Two-Lane Blacktop カウンター・カルチャーに揺れた60年代が終わり、ベトナム戦争と体制化するアメリカ社会に背を向け自己を追求し始めた人々の心情が、ニューシネマの本質を描ききった不滅のロードムーヴィ『断絶』を介して今もまっすぐに問いかけてくる。主人公は４人。55年型シボレーのドライヴァー（ジェイムズ・テイラー）とメカニック（デニス・ウィルソン：「ビーチ・ボーイズ」）、70年型ポンティアックのGTO（ウォーレン・オーツ『ワイルド・バンチ』）。アメ車を馳せ、荒野を疾走する男たちの胸焦がす、独りぼっちのガール（ローリー・バード）。名優オーツだけでなく、偉大なミュージシャンのテイラーとウィルソン、出演数年後に恋人アート・ガーファンクル宅で自死を選んだバード、時代の最先端にいたセレブ達をキャストに迎え、いわば、負のアメリカ像と向き合い、地方の失われゆく風景を鮮烈に写しとっていく。５月公開の『コーマン帝国』で紹介されるR・コーマン門下生中でも孤高の存在であるモンテ・ヘルマンの名作。102分。
2012
4/28(土)
～5/11(金)
| 20:10 |
当日券のみ
一 般 1500円
大学生 1400円
シニア 1000円
中高予 1200円
会 員 1200円