フランス映画の新しい潮流である女性監督特集。恋愛、仕事、出産、家族など日々の瞬間に目をくばり観察し、感性豊かにはぐくまれた世界観がそれぞれの作品でまぶしく輝く3作品です。 ●グッバイ・ファーストラブ Un Amour de Jeunesse パリ、ベルリン、デンマークなど芸術都市を背景に、初恋の呪縛を引きずる女性建築家の初々しい失敗を写実的なタッチで潔く綴る。互いに夢中のパリの高校生、カミーユ(ローラ・クレトン)とシュリヴァンだが、シュリヴァンは広い世界を放浪する夢を実行するため中退して家を出る……。110分。 ●スカイラブ Le Skylab ゴダール、カラックス監督作ほか国際女優としても著名なジュリー・デルピーの監督作。宇宙ステーション・スカイラブの落下が危ぶまれた1979年夏、とある大家族をノスタルジックに描く。家族の個性による活力と会話の楽しさに満ちあふれ、日本人にも万感せまる傑作。舞台はブルゴーニュ。旧インドシナ育ちの祖母が独りで育てた6人の子ども達とそれぞれの家族がバカンスに集う。『愛、アムール』のエマニュエル・リヴァから子役に至るまで、達者な俳優たちが時間を忘れさせ堪能させる。113分。 ●ベルヴィル・トーキョー Belleville Tokyo 評論家の夫ジュリアンから唐突に別れを告げられるマリー(ヴァレリー・ドンゼッリ)。アート系映画館で働くマリーだが妊娠が発覚し一旦は関係を取り戻す。しかし、夫の嘘という苦い現実に直面? ミステリアスな秀作。75分。 |
2013
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