●消えた画 クメール・ルージュの真実 L’Image manquante 今なおカンボジアの人々の心に深い傷を残す、ポル・ポト率いるクメール・ルージュの虐殺の記憶。1975年からの4年あまりの間に、数えきれないほどの人々が重労働を強いられ、数百万の市民が命を奪われ、歴史あるカンボジアの文化は破壊された。当時15才だったリティ・パニュもまた家族を失なった。過酷な労働を生き延び、国外に脱出した彼は、フランス高等映画学院で学んだ。そして、家族が待つことはない、変わり果てた故郷へと帰り、映画監督となった。山形国際ドキュメンタリー映画祭でも上映された『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』は、『アクト・オブ・キリング』の原型とも言うべき手法で、当事者が惨劇を再現するスタイルだったが、『消えた画』は犠牲者が眠る土から削り出された人形たちを箱庭のように配置し、監督自身の経験を物語る手法がとられている。眼を閉じ、耳を覆いたくなるような事件が淡々としたナレーションで語られる中、時折差し挟まれる土人形を削り出す手元の映像は、涙も枯れ、絶望だけが残された人々が、無言のまま続ける鎮魂の儀式を思わせる。必見の95分。 |
2014 8/23(土) 〜8/29(金)
8/30(土) 〜9/5(金)
前売券 ※前売券販売は8/22(金)までです。 一 般 1400円 大学生 1400円 会 員 1200円 当日券 一 般 1700円 大学生 1500円 中高予 1200円 シニア 1100円 会 員 1300円 学生・シニア会員 1000円 |
脚本・監督・編集 リティー・パニュ
製作 カトリーヌ・デュサール
テキスト クリストフ・バタイユ
ナレーション ランダル・ドゥー
音楽 マルク・マーデル
人形制作 サリス・マン
撮影 プリュム・メザ
編集 マリ=クリスティーヌ・ルージュリー
2013年 95分