『SHARING』『あれから Since Then』

○『おかえり』『東京島』の篠崎誠監督が、東日本大震災の“その後”に正面から向き合った２作品を連続上映。
●SHARING　東日本大震災の予知夢を見たという人の聞き取り調査をしている社会心理学者の瑛子（山田キヌヲ）は、自身も震災で死んだ恋人の夢を繰り返し見ていた。一方、大学で演劇を学んでいる薫（樋井明日香）は、震災を題材にした卒業公演のリハーサルに没頭するうち、津波で子どもを亡くした女の夢に憑かれたようになってしまう。反復される夢に悩まされる主人公たち。その怖れ、不安、悲嘆が頂点に達したとき、映画はクライマックスを迎える……。震災を題材にしたフィクション映画の最高峰と絶賛された、必見の111分。
●あれから　『SHARING』に先立って作られた、3.11以後をテーマにした第一作。
　東京郊外に住む祥子（竹厚綾）は、震災の日を境に、被災地に暮らす恋人の正志と連絡がとれなくなった。正志は精神のバランスを崩し、実家に帰っていたのだ。ようやく無事は確認されるが、正志の家族は、祥子の来訪を頑なに拒む……。失われていく繋がりと、それでも愛する人を希求する人の心を、デリケートに、サスペンスフルに描き出した63分。

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