「ラスト・フィルム・ショー
 新東宝ピンク映画」


○50年以上に渡る新東宝ピンク映画の歴史もフィルムからデジタルへの流れの中で大きな転換期を迎えています。黎明期の山本晋也、若松孝二、渡辺護、向井寛の世代、高橋伴明、深町章の第2世代、滝田洋二郎や周防正行の第3世代、瀬々敬久らピンク四天王の第4世代、続く第5世代ピンク七福神。その後に続く、フィルム製作を経験した最後の世代というべき、2000年代にデビューした第6世代監督の作品による「35ミリフィルムによる、最後の新東宝ピンク映画特集」をお届けします。
●妖女伝説 セイレーンX ~魔性の誘惑~ 良作多作の城定秀夫監督が大ヒットVシネシリーズを自由に翻案し映画化。70年代の東宝ホラー映画を彷彿とさせる吸血鬼物語を現代に蘇らせた。AV界のトップアイドルで、がん克服でも話題になった麻美ゆまが女吸血鬼を熱演。65分。
●色情団地妻 ダブル失神 元プロボクサーで取り立て屋をやっている夫とその妻(葉月螢)、そして夫がプロレスラーの夫婦(チョコボール向井、冴島奈緒)……。もろくもしたたかな絆で結ばれた夫婦の姿を通して時代の混沌とした不気味さが浮き彫りになる。昨年急逝した堀禎一監督の繊細な演出が冴える64分。
●妻たちの絶頂 いきまくり 企画がまとまらないピンク映画監督の伸輔(吉岡睦雄)。別れた妻との物語を映画化しようするが、結核だった妻の療養に生涯を捧げた叔父についての記憶が交錯し、現実に幻想が入り混じる。錯綜する時間の中で、映画製作への思い入れが横溢する、後藤大輔監督の自伝的要素濃厚な異色作。 62分。
●連続不倫Ⅱ 姉妹相姦図(プリントタイトル『欲情人妻姉妹』)  数年前に別れた年下の不倫相手と偶然再会した女。男は最愛の妹の婚約者だった……。海辺の旅館での緊迫した時間が流れる中、速水今日子のしっとりした好演が光る。新東宝のプロデューサーとして多くの作品を世に送りだした福原彰の監督作品。61分。
●したがるかあさん 若い肌の火照り 大学の恩師に先立たれた20代の未亡人は夫の連れ子と、ひとつ屋根の下で暮らしている。ピンク映画の定番「未亡人もの」「義母もの」といった定形ジャンルを、小津安二郎作品を彷彿とさせる人間模様として堀禎一監督が描いた、もうひとつの『夏の娘たち』とも呼ぶべき63分。




2018
2/10(土)

妖女伝説 20:15

2/11(日)

色情団地妻 20:15

2/12(月)
 &13(火)

妻たちの絶頂 20:15

2/14(水)
 &15(木)

連続不倫Ⅱ 20:15

2/16(金)

したがる… 20:15

 

当日券のみ(1作品)
一 般 1200円
大学生 1200円
シニア 1100円
会 員 1200円
学生・シニア会員 1000円