イタリア クラッシコ映画祭


 戦後間もない欧州で映画拠点となったイタリア。近代的な映画都市チネチッタが築いたエンターテインメントの宮殿として後にセルジオ・レオーネのような巨匠を育て、一方ではヌーヴェルヴァーグ世代に強い影響を与え今では社会派映画としてひと括りにされることもあるがヴィスコンティやフェリーニを生んだ芸術潮流「ネオリアリズモ」として。その豊饒にして鮮烈な1960年までの戦後イタリア映画の貴重な名作8作品を一挙公開。
●にがい米 Riso Amaro 低賃金労働で搾取され、牢獄のような寮生活をおくる出稼ぎの若い娘たち。そこに逃亡中の窃盗犯の男女が紛れ来んでくる……。デ・ サンティス監督が見いだした新人シルヴァーナ・マンガーノが溌剌した魅力を発揮。興行的に成功した初のネオリアリズム映画。107分。
●ゼロ地帯 Kapò 後に傑作『アルジェの戦い』で世界を震撼させたジッロ・ポンテコルヴォ監督の長編第2作に当たる。ナチの収容所で両親を殺された少女が非ユダヤ系になりすますことで、別の収容所へ移送されやがてカポ(収容人班長)となるが……。衝撃的な結末シーンの演出に関して批評家時代のジャック・リヴェットが激しく非難したことでも知られる必見作。118分。
●暗殺指令 Vento del Sud 名匠フランチェスコ・ロージ監督『シシリーの黒い霧』などの脚本家エンツォ・プロベンツァーレの唯一の監督作品。マフィアからある貴族の殺害を命じられたシチリアの労働者は、土壇場で姉から虐げられている貴族の妹娘を連れて逃げ出す。出演:レナート・サルヴァトーリ、クラウディア・カルディナーレ。100分。
●太陽の誘惑 I Delfini 当時の地方都市の上流階級の自堕落な若者たちを描く。『暗殺の森』原作者モラヴィアが脚本参加。出演:ジェラール・ブラン、クラウディア・カルディナーレ。100分。
●ナポリの響宴 Carosello Napoletano ナポリの歴史をオムニバスミュージカル形式で綴る50年代に大成功を納めたオペレッタの映画化作品。若き日のソフィア・ローレンが出演。カンヌ国際映画祭国際賞受賞作。129分。
●イタリア式離婚狂想曲 Divorzio All’Itariana かつてイタリアでは情状酌量されていたという「口うるさい妻の殺人」を目論む男。監督ジェルミらの共同執筆による脚本はカンヌ国際映画祭最優秀喜劇賞を受賞。主演:マルチェロ・マストロヤンニ。105分。
●ヘラクレス Le Fatiche di Ercole ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの金の羊毛の冒険譚をカラー・ワイドスクリーンの大活劇に。主演の米国人スティーヴ・リーヴスを国際スターに押しあげた大ヒット作。撮影は恐怖映画の名匠マリオ・バーヴァ103分。
●ヘラクレスの逆襲 Ercole e la Regina di Lidia ヒットを受けたシリーズ第2作。フランチーシ監督ほか主演・撮影コンビで挑む。神話に加えてソポクレス、アイスキュロスの悲劇を織りこみ、アクション満点にお色気、幻想シーンのトッピングも。100分。



2018
12/24(月)

ゼロ地帯 13:00
にがい米 15:10
暗殺指令 17:10

12/25(火)
 &12/26(水)
ナポリの… 13:00
ヘラクレス 15:10
ヘラクレス
の逆襲
17:10

12/27(木)
 &12/28(金)
にがい米 13:00
イタリア式… 15:10
太陽の誘惑 17:10

12/29(土)
 &12/30(日)
ゼロ地帯 13:00
太陽の誘惑 15:10
暗殺指令 17:10

 

前売券
※前売券販売は12/23(日)までです。
3作品券のみ
一 般 3600円
大学生 3600円
会 員 3300円

当日券
1作品券のみ
一 般 1500円
大学生 1300円
中高予 1000円
シニア 1100円
会 員 1200円
学生・シニア会員 1000円