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2019年11月15日

 長編第一作『象は静かに座っている』を作り上げてから世を去った、中国のフーボー監督。寂れた地方の炭鉱町を舞台に、高校生の少年と少女、不良グループの顔役の青年、家族に疎まれる初老の男の4人を軸に、鬱屈した日々の暮らしと、何かが噛み合ない人間関係が、端正で意欲的な画面構成で描かれます。タル・ベーラに師事したフー・ボーの才能がいたるところで溢れている本作は残念ながら遺作でもあり、今後、彼の新作が二度と見られないのは残念としか言いようがありません。

 イランの少女更生施設と長く交渉を重ね、その施設内部にカメラを持ち込むことに成功したドキュメンタリー『少女は夜明けに夢をみる』も明日から。彼女たちが語る、壮絶な暮らしと、収容される理由となった罪状、さらに、今後の生活に対する大きな不安を、メヘルダード・オスコウイ監督は強い覚悟を持ってカメラに納めています。社会が果たすべき大きな責任を期待しつつ、絶望感もまた画面に影を落としますが、同時に彼女たちが見せるあどけない表情からは未来への希望も感じとることができると思います。

 モッズ・ムーヴメントを描いた伝説の映画『さらば青春の光』、久々の上映も第2週め。。60年代のロンドン郊外での、若者たちの苛立ちがストレートにくすぶる逸品。あこがれや夢と、それを失う落胆が錯綜する物語は、こんな時代にもリアリティを持って迫ってくると思います。

 マレーシアの現実を写し取ったヤスミン・アフマド監督の2作品も明日から。多民族国家の文化的多様性と、その多様性ゆえに残る確執を、優れたドラマに昇華させたヤスミン・アフマド。マレー系の裕福な家庭で育った少女と、中華系でやや問題を抱えた少年の恋物語『細い目』は監督自身の少女時代の出来事を下敷きにした自伝的なシリーズ作品のひとつで、大切に心にとどめておきたい宝石のような傑作です。

 スタンリー・キューブリックと言えば、映画ファンなら誰もが知る完璧主義者。『バリー・リンドン』『2001年宇宙の旅』『時計仕掛けのオレンジ』『シャイニング』など、その監督作はいずれも映画史に燦然と輝くものばかりです。キューブリックの運転手として、そして途中からは、プライベートなことまでもサポートをし続けたイタリア人エミリオ・アレッサンドロの生涯を描く『キューブリックに愛された男』、そして、キューブリックの才能に惚れ込み、個人的なアシスタントとして、無限に続くかと思われるような雑事と挌闘しつづけるレオン・ヴィターリの24時間体制の日々を描く『キューブリックに魅せられた男』の、ドキュメンタリー連続上映は、完全主義者をふたりのモーレツな人生が支えたことが、手に取るようにわかる構成になっています。是非とも2作品とも堪能していただきたく思います。2週目の上映は、日替りで2作品をどちらかとなります。ご注意ください。

『サタンタンゴ』、大ヒット追加上映決定しました! 初公開初日10月12日に台風の影響で休映したこともあり、11月30日(土)〜12月3日(火)の4日間、追加上映いたします。連日午前11時半からになります。




 ニュースというようなことでもありませんが、8月1日(木)から名古屋シネマテークもPayPayに対応することにいたしました。入場料金だけでなく、パンフレットや前売券などを劇場窓口でお求めの際も同様にご利用いただけます。来年6月までは消費者還元事業としてキャッシュバックポイントが5%。11月限定でさらにPayPayポイントが最大5%加算されます。



※2019年12月1日(日)から一部当日料金を改訂します。変更する設定をまとめます。
当日料金改定 11/30迄 12/1以降
シニア 1100円 1200円
ご夫婦50割引(お二人で) 2000円 2200円
大学生・専門学校生 1500円 1400円
中高生・予備校生 1200円 1000円
小学生 1000円 800円
レディースデイ 1000円 1100円
映画サービスデイ 1000円 1100円

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