ウンザ!ウンザ!クストリッツァ

○旧ユーゴスラヴィア(現ボスニア=ヘルツェゴビナ)のサラエボ出身の映画監督エミール・クストリッツァ。チェコのプラハ国立映画学校で学び、81年の初長編『ドリー・ベルを覚えてる?』でヴェネチア映画祭新人監督賞。85年の『パパは、出張中!』で早くもカンヌ映画祭パルム・ドール獲得。ジプシー(ロマ)文化を主題にした作品などで国際的な活躍を続けている。
A ジプシーのとき Dom Za Vešanje 祖母に魔法をかけられた青年が、あくどいジプシーの男に騙されヨーロッパ諸国を彷徨。その旅路と彼の成長が神秘的な叙事詩として綴られる。ゴラン・ブレコヴィッチ作の主題歌Ederleziの哀愁漂うメロディが耳に残る142分。カンヌ映画祭監督賞受賞。
B アリゾナ・ドリーム Arizona Dream アメリカン・ドリームの残り火を、アリゾナを舞台に異邦人の視点で描く、初めてアメリカで撮影した人間喜劇。ジョニー・デップ、ジェリ ー・ルイス、フェイ・ダナウェイ、ヴィンセント・ギャロほか、豪華ハリウッドスターが共演。主題歌はブレコヴィッチとイギー・ポップの共作! ベルリン映画祭銀熊賞受賞。140分。
C アンダーグラウンド Underground ユーゴスラヴィア50年の歴史をブラックユーモア満載で描く壮大な物語。三部構成の物語は第二次大戦期、冷戦期、そしてユーゴの内戦期までも描ききり、理想の喪失と祖国への哀惜にみちた重厚なメッセージ性と、諧謔とマジカルな描写が混在するカオス的な傑作になっている。ジプシーブラスが全編を彩り、名トランぺッター、ボバン・マルコヴィッチの咆哮が炸裂する171分。カンヌ映画祭で二度目のパルム・ドール獲得。
D 黒猫・白猫 Crna Mačka, Beli Mačor 『アンダーグラウンド』が政治的プロパガンダだと評されたことに落胆し、一時は監督引退まで決意するも、気持ちも新たに作り上げた人情コメディ。ドナウ河畔で暮らすジプシーたちが巻き込まれる石油強奪騒動や詐欺事件をハイテンポで描く、笑激の129分。ヴェネチア映画祭銀獅子賞受賞。
E SUPER8 Super8 Stories クストリッツァ自身もギタリストとして参加するミクスチュア・ロック・バンド「ノー・スモーキング・オーケストラ」の珍道中を、迫力のステージも盛り込みつつまとめあげたドキュメンタリー映画。ジプシー音楽の要素も濃厚な、最高にダンサブルな92分。


評論「ウンザ! ウンザ! クストリッツァ! バルカンの音に耳をすませて」


2016
3/26(土)
A 12:45
B 15:10

3/27(日)
C 12:45
E 16:00

3/28(月)
&3/29(火)
D 12:45
A 15:10

3/30(水)
〜4/1(金)
A 12:45
C 15:10

4/2(土)
C 18:30

4/3(日)
A 18:30

4/4(月)
C 18:30

4/5(火)&6(水)
D 18:30

4/7(木)&8(金)
A 18:30

 

前売券(2作品)
※前売券販売は3/25(金)までです。
一 般 2600円
大学生 2600円
会 員 2300円
前売券(2作品・Tシャツ付)
※5着限定です。
一 般 5100円
大学生 5100円
会 員 4800円
当日券(1作品)
一 般 1700円
大学生 1500円
中高予 1200円
シニア 1100円
会 員 1300円
学生・シニア会員 1000円