『光りの墓』公開記念特集〈全3作品・入替〉
○アピチャッポン・ウィーラセタクン 1970年、バンコク生まれ。タイ東北部の町で育つ。両親ともに医者で、少年時代は病院が遊び場だったという。地元の大学で建築を学んだ後、シカゴ美術館附属の美術学校に留学。アッバス・キアロスタミ、エドワード・ヤン、ジョナス・メカスらの映画に触れ、多大な影響を受ける。2000年、『真昼の不思議な物体』で長編映画デビュー。以後の作品はいずれも各国で高い評価を得、『ブンミおじさんの森』(2010年)では、カンヌ国際映画祭最高賞(パルム・ドール)を受賞した。
●世紀の光 Syndromes and a Century(英語題。以下同) 『ブンミおじさんの森』に先立つ2006年の作品。人を喰ったユーモアと、ミステリアスな空気が濃密に共存する、アピチャッポン監督らしさ全開の傑作。映画は、2つのパートに分かれ、前半は地方の緑豊かな病院、後半は近代的な白い病院が舞台。2つのパートには時折奇妙な繰り返しが起こる。これは、遠い過去と現在の話か、あるいは輪廻転生なのか……? 解けない謎に心地よく身をゆだねるような、愉悦の105分。
●光りの墓 Cemetery of Splendour アピチャッポン監督、待望の最新作。タイ東北部の、かつて学校だった建物を使った仮設病院。そこでは、原因不明の眠り病にかかった兵士たちの治療が行なわれている。ボランティアのジェンは、兵士たちの世話をするうち、不思議な話を聞く。この土地は、大昔の王たちの墓があった場所で、王の魂は、兵士の精気を吸い取って、今なお戦いを続けていると……。この御伽話のようなエピソードを主軸に、土地の記憶、見えないものの存在、知らぬ間にそれらと深く関わって生きる人間を描き出した、独創的な一編。122分。
●ブンミおじさんの森 Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives タイの僧侶の著作「前世を思い出せる男」をもとにした、アピチャッポン監督の代表作。自らの死期が近づいていることを感じているブンミおじさんのもとに、19年前に世を去った妻の幽霊が現れる……。カンヌ審査委員長のティム・バートンをして、「美しく奇妙な夢をみているようだった」と語らしめた、ファンタジックな114分。
4/30(土)
〜5/6(金)
世紀の光 | 13:00 |
光りの墓 | 15:00 |
ブンミ… | 17:20 |
5/7(土)&
5/10(火)〜13(金)
光りの墓 | 15:00 |
5/8(日)&
5/9(月)
世紀の光 | 15:00 |
前売券(1作品)
※前売券販売は4/29(金)までです。
一 般 1400円
大学生 1400円
会 員 1200円
当日券(1作品)
一 般 1700円
大学生 1500円
中高予 1200円
シニア 1100円
会 員 1300円
学生・シニア会員 1000円
当館窓口にて前売券お求めの方に、『光りの墓』オリジナルポストカードをプレゼントします(数量限定)。
同日に2作品以上ご覧になる一般・学生の方は、2作品目以降を上記料金から200円割引きます。