第32回自主製作映画フェスティバル
◯年末の恒例企画「自主フェス」。静かな佇まいに見えながら、強靭さと深い洞察力で見る者を圧倒する作品たちが揃いました。「撮りたい」から始まる映画作家が「これを撮りたい」の「これ」と巡り合うときの強いまなざしをぜひ共有してください。
Aプロ 傑作『きみの鳥はうたえる』での強力タッグが記憶に新しい俳優・柄本佑と監督・三宅唱。日本映画の最前線をひた走る2人の短篇監督作を特集する。柄本佑が監督、加瀬亮と宇野祥平が主演、三宅唱が助監督を務めた話題作『ムーンライト下落合』30分。石橋静河を主演に迎え、俳優の身体と気配を通して現実と虚構の境界をたゆたいながら溶解させる三宅唱監督の2作品『NAGAHAMA』18分。『八月八日』13分。
Bプロ 『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』『ありふれた愛に関する調査』など数々の名作を手がけた榎戸耕史監督。20年ぶりとなる『やがて水に歸(かえ)る』は、実力派俳優とベテランスタッフに、映画を志す学生も参加して織り上げた野心作。3つの連作短篇を1つに編み上げる物語構成は、映し出される東京の街並みと合わせ美しい。桜美林大学芸術文化群映画専修共同研究。82分。
Cプロ 東日本大震災後、被災した陸前高田に暮らしながら『息の跡』を制作した映画作家・小森はるか。継続して被災地に寄り添う最新作『空に聞く』も発表されたばかり。軌跡の起点となった画家・瀬尾夏美との共同制作『波のした、土のうえ』を上映。68分。記憶の記録から被災地の今とこれからを見つめる大久保愉伊監督の秀作『ちかくてとおい』を併せて紹介。53分。
Dプロ 文化や社会を観察し、記録を介して関係を構築するドキュメンタリー作家の視点は、民族誌を書く人類学者の視点と重なる。映像人類学という切り口から有望な若手作家を特集。カンボジア伝統の染織物の復興に携わる森本喜久男氏の活動を取材した歌川達人監督『カンボジアの染織物』59分。葬儀で用いる棺に注目することで死生観を探る壷内里奈監督『がらんどう』26分。
Eプロ 愛知県出身の美術家、山本高之。小学生とのワークショップから生まれた展示と映像を組み合わせた『どんなじごくへいくのかな』シリーズ作品など、あいちトリエンナーレでも強い印象を残す。映画館での特集上映は初めての企画だが、学生時代には「何でも持って来い!」への出品歴もあり、ある意味で凱旋上映。各回トークありで、作品製作の秘密に迫る。計90分。
【Eプロ上映作品リスト】
『車について』(2005年)『なまはげと生きる』(2011年) 『スプーン曲げを教える(レッスン1、シャルジャ・アート・センター、2003年)』(2003年)『防護服まもるくん』(2005年)『きみのみらいをおしえます 東京』(2011年)『チルドレン・プライド(六本木ヒルズ2012年4月28日)』(2012年)『動物たちの一週間(愛知)』(2010年)『どんなじごくへいくのかな(東京)』(2014年)『なまはげに質問する』(2013年)『facing the unknown』(2012年)『山月記』(2016年) 『Lie to Me』(2017年)『まばゆい気分で − 未来の東北博覧会2017テーマ曲』(2015年)
『何でも持って来い!』スケジュール
Tweet
12/21(金)
A | 12:30 |
B | 14:00 |
C | 16:00 |
D | 19:00 |
12/22(土)
E | 12:30 |
A | 14:30 |
B | 16:00 |
C | 18:00 |
12/23(日)
C | 12:30 |
D | 15:10 |
E | 17:10 |
A | 19:10 |
連日 20:50 | 何でも持って来い! |
前売券
※前売券販売は12/20(木)までです。
1プログラム
一 般 1200円
大学生 1200円
会 員 1100円
3プログラム
3000円均一
当日券
1プログラム
一 般 1500円
大学生 1300円
中高予 1000円
シニア 1100円
会 員 1200円
学生・シニア会員 1000円
3プログラム
一般・大学生 3600円
会員 3300円
何でも持って来い!
500円均一(1日)