ブニュエル 禁断の映画祭
『皆殺しの天使』『ビリディアナ』『砂漠のシモン』

ルイス・ブニュエル Luis Buñuel(1900〜1983)スペイン、アラゴン州テルエル出身。マドリード大学でダリ、ガルシア・ロルカと交友。1928年パリで『アンダルシアの犬』を発表しマン・レイ、ブルトンらシュルレアリスム芸術運動の人々に連帯。『黄金時代』は右派の抗議で上映禁止に。米国を経て『忘れられた人々』、『エル』ほかメキシコの多様な映画ジャンルで活躍し多国籍な環境で制作。出自であるブルジョアジーやカトリックの瀆神、人間の妄想的かつフェティッシュな欲望を描き出す。『小間使いの日記』『昼顔』『銀河』『自由の幻想』ほか、最後まで衝撃を与えた奇作『欲望のあいまいな対象』を遺す。
●皆殺しの天使 El Angel Exterminador オペラの後にノビル家で催される晩餐会に集ったブルジョア階級の人々。だが給仕頭を残して召使いたちは全員邸宅を出てしまう。夜が更け晩餐が終りパラディーシのソナタを聴きながら帰り支度を始めるはずの客たちはサロンを出られなくなっていた……。前年作『ビリディアナ』と揃って閃光のように映画界を震撼させた傑作。カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞受賞。94分。
●ビリディアナ Viridiana 反ファシズムを公言し母国での制作を断念したブニュエルが寛容な製作者アラトリステから全権を得て25年振りにスペインで撮影。修道女認定が間近な尼僧ビリディアナは唯一の肉親、伯父ハメイの屋敷を訪れる。初夜を前に死んだ妻に妄執する伯父は美しい姪に妻の幻影を重ねていく……。敬虔な尼僧が地獄のような世俗を遍歴する凄絶な本作は、巨匠を国に戻したいフランコ政権の大スキャンダルとなり国内上映禁止となるがカンヌ映画祭でパルム・ドール受賞。92分。
 2本立 ○砂漠のシモン Simeon del Desierto 柱頭修験者シメオンの伝説を描くメキシコ時代最後の傑作中篇。ヴェネチア映画祭審査員特別賞。46分。○アンダルシアの犬 Un Chien Andalou 20世紀を代表する芸術作品。サイレント。21分。



2018
2/3(土)
 〜2/6(火)

皆殺しの天使 14:50
ビリディアナ 16:40
砂漠の…&アンダルシア… 18:30

2/7(水)
 〜2/9(金)

ビリディアナ 14:50
砂漠の…&アンダルシア… 16:40
皆殺しの天使 18:00

2/10(土)&
15(木)&16(金)

皆殺しの天使 11:00

2/11(日)
 〜13(火)

ビリディアナ 11:00

2/14(水)

砂漠の…&アンダルシア… 11:00

 

前売券(3プログラム券のみ)
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一 般 3600円
大学生 3600円
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大学生 1400円
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会 員 1200円
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