「ケリー・ライカートの映画たち 漂流のアメリカ」

ケリー・ライカート　ジム・ジャームッシュ、スパイク・リー、ジョン・セイルズそしてモンテ・ヘルマンやニコラス・レイの系譜にも連なるであろうインディペンデント系アメリカ映画の監督。日本では劇場初披露となるが最新作『ファースト・カウ』はA24の配給が決定しているまさに今が旬、珠玉の作家特集だ。アメリカンドリームや戦争、分断など激動する社会からオルタナティヴな距離感で存在する人々のささやかな生を、透き通ったまなざしでみつめ詩情豊かなドラマを綴る〈漂流のアメリカ〉４作品。
①リバー・オブ・グラス　River of Grass　マイアミ郊外の湿地に住むコージー（リサ・ボウマン）は子どもにも夫にも無関心な主婦。ドラマー崩れの刑事である父親から無造作に育てられ、遠くへ行くことだけを夢想してきた彼女が、祖母の家に居候するさえない男リーと出会う。監督の故郷で撮影された長編第一作。大袈裟な犯罪性を回避してなお主人公が抱くロマンスを堪能させるオフビートの逃避行映画。76分。
②オールド・ジョイ　Old Joy　もうすぐ父親になるマーク（ダニエル・ロンドン）は突然舞い戻った根無し草の友達カート（ウィル・オールダム）からキャンプに誘われる。妻をなだめて犬のルーシーを連れ、二人と一匹はオレゴン州北西部の山間地域をめざすが……。
　純粋で面倒な友達によって桃源郷へと誘われるマーク。人はいつから大人になるのかを深く問い、大自然から原始の官能性が匂いたつ美しい映像とヨ・ラ・テンゴのサントラで極上のチルアウト体験を！ 73分。
③ウェンディ＆ルーシー　Wendy and Lucy　犬のルーシーを連れ、先々で仕事を探して旅をするノマド、ウェンディ（ミシェル・ウィリアムズ）は一夜を過ごしたオレゴンの田舎町で思わぬ足止めに遭遇する……。 　ぶっきらぼうに生きるウェンディと町の住人たちとが交錯するエピソードを丁寧に描き出し、ウェンディ自身を映しだす鏡のように存在するルーシーとの絆にもきゅーんと胸が張り裂ける傑作！ 80分。
④ミークス・カットオフ　Meek’s Cutoff　1845年オレゴン州。西部への移住をめざす三家族と大口を叩く案内人のミークの旅は厳しさを増していくが、ふいに一人の先住民が現れる。出演、ミシェル・ウィリアムズ、ゾーイ・カザン。Ｊ・フォード的な視界に、女性の視点で再構築されたカッコイイ西部劇。ヴェネツィア国際映画祭受賞作。109分。


2021
9/4(土)
　〜 9/10(金)

9/4
(土) 		① 18:20 ② 20:00
9/5
(日) 		③ 18:20 ④ 20:00
9/6
(月) 		② 18:20 ① 19:50
9/7
(火) 		④ 18:20 ③ 20:20
9/8
(水) 		① 18:20 ④ 20:00
9/9
(木) 		③ 18:20 ② 20:00
9/10
(金) 		④ 18:20 ① 20:20

9/11(土)
　〜 9/17(金)

9/11
(土) 		② 11:40 ③ 13:20
9/12
(日) 		① 11:40 ④ 13:20
9/13
(月) 		③ 11:40 ② 13:25
9/14
(火) 		④ 11:40 ① 13:45
9/15
(水) 		② 11:40 ③ 13:20
9/16
(木) 		① 11:40 ④ 13:20
9/17
(金) 		③ 11:40 ② 13:25

9/18(土)
　〜 9/24(金)

9/18
(土) 		① 12:45 ② 14:30
9/19
(日) 		③ 12:45 ④ 14:30
9/20
(月) 		② 12:45 ① 14:25
9/21
(火) 		④ 12:45 ③ 14:50
9/22
(水) 		① 12:45 ④ 14:25
9/23
(木) 		③ 12:45 ② 14:30
9/24
(金) 		① 12:45 ③ 14:40

　

当日券のみ
一　般　1700円
大学生　1400円
中高予　1000円
シニア　1200円
会　員　1300円
学生・シニア会員　1000円
※期間中、２作品目以降の一般料金は1500円に割り引きます。