「ロバート・アルトマン傑作選」

①ロング・グッドバイ レイモンド・チャンドラー小説の私立探偵マーロウを現代によみがえらせた、寓話的フィルム・ノワール。脚本はかつてマーロウもの『三つ数えろ』(ハワード・ホークス、46)を手がけた女性SF作家リー・ブラケット。「生命の尊さなど一顧だにされず、友情や義理のたぐいが無意味なものとなった自分本位の世の中でさまよう、道義をわきまえた寛大な男」(アルトマン)の物語である。原作からかけ離れた探偵像と結末の大改変に公開当時は非難轟々だったが、歳月を経てカルト映画に。グールド演じる飄々とした可笑しみのある猫好きのマーロウ、探偵を取り巻く個性的な面々、ジグモンドの冒険心溢れる撮影、奇抜で魅力的な楽曲使用など、繰り返し観たくなる魔術的作品。112分。
②イメージズ  ロンドン在住の女性児童文学作家が、ある晩正体不明の女からの不気味な電話を受けたのをきっかけに、幻聴や幻視に悩まされ始め、周囲の男性たちのアイデンティティが区別できなくなり、ついにはドッペルゲンガーと対峙するにいたる。オリジナル脚本はアルトマン自身と主演女優ヨークの共作。劇中で読み上げられる童話も、彼女が書いた作品である。アルトマンが当時取り組んでいた ジャンル映画批評からいったん退いて、複雑な構成を通じて狂気の主題を探求した、さまざまな解釈が可能な芸術映画。ヨークの演技(カンヌ国際映画祭最優秀女優賞を受賞)、ヴィルモス・ジグモンドの撮影、ジョン・ウィリアムズとツトム・ヤマシタの音楽も賞賛された。101分。
③雨にぬれた舗道 ブルジョワの婦人が、自宅に隣接する公園のベンチでずぶ濡れになっている見知らぬ青年を招き入れて、風呂に入れ食事を与えたことがきっかけとなり、二人の奇妙な関係が始まる……のちの『イメージズ』『三人の女』と併せて、女性とパーソナリティ障害の関係を探求したスリラー/ホラー/幻想映画的三部作を構成する一編。原作は、ハリウッド映画の子役から作家に転身したリチャード・マイルズの長編小説。この初期作品で早くもアルトマンは、女性の強迫観念や性的欲求不満を前面に出した主題の選択のみならず、画作り(ハンガリー出身の撮影監督ラズロ・コヴァックスが起用された)の面でも大胆な試みをおこなっている。サンディ・デニスの繊細な演技も素晴らしい。107分。

(公式サイトより)



2023
6/24(土)
 〜 6/30(金)

6/24
(土)
15:30
  17:40
6/25
(日)
15:30
  17:40
6/26
(月)
15:30
  17:40
6/27
(火)
15:30
  17:40
6/28
(水)
15:30
  17:40
6/29
(木)
15:30
  17:40
6/30
(金)
15:30
  17:40

7/1(土)
 〜 7/7(金)

7/1
(土)
10:00
  12:15
7/2
(日)
10:00
  12:15
7/3
(月)
10:00
  12:15
7/4
(火)
10:00
  12:15
7/5
(水)
10:00
  12:15
7/6
(木)
10:00
  12:15
7/7
(金)
10:00
  12:15

 

当日券のみ
(1作品)
一 般 1700円
大学生 1400円
中高予 1000円
シニア 1200円
会 員 1300円
学生・シニア会員 1000円


※初日先着プレゼント、特製リーフレット(数量限定)。