飯舘村の母ちゃんたち 土とともに

●飯舘村の母ちゃんたち 土とともに 畑を耕し収穫し、きのこや山菜を採り漬物をつけ餅を干す。そして食卓に家族が集い人生はゆっくり過ぎていく。安らかな農村の日々を送る福島県飯舘村のお母さん、菅野榮子79歳。福島第一原発事故でその老後は一変する。全村避難により転居を強いられた家族と離れ、小規模ながらも畑のある県内の仮設住宅で単身暮らしが始まった。いつか飯舘に人々がもどってくる時、風土が育んだ凍み餅や味噌作りが途絶えぬように支援地へ出張して食文化の交流を行っている。笑い声のたえない性格と現状をロジカルにとらえる榮子さんの大切な親友が、隣に住む優しい芳子さん(78歳)だ……。
 現在は、帰還困難な一部を除いて避難が解除される来春に向けて除染が進められている飯舘村。だが、放射線量への憂慮は依然と続き、古里を失った苦しみに老いや孤独といった不安が重なる。逆境のさなかで笑い、耕し、行動し、発言する二人の菅野さんのささやかででっかい存在が胸をうつ傑作。古居みずえ監督は、1988年から故郷を喪失したパレスチナの女性や子どもたちに焦点をあてて取材活動を行い、『ガーダ パレスチナの詩』『ぼくたちは見た ─ガザ・サムニ家の子どもたち─』など優れたドキュメンタリー映画や著作、写真集を手がけている。95分。



2016
7/2(土)
〜7/8(金)

10:50

7/9(土)
〜7/15(金)

12:00

   

前売券
一 般 1300円
大学生 1300円
会 員 1200円

当日券
一 般 1700円
大学生 1500円
中高予 1200円
シニア 1100円
会 員 1300円
学生・シニア会員 1000円