顔のないヒトラーたち


●顔のないヒトラーたち Im Labyrinth des Schweigens
 第二次大戦終結から70年。歴史再認識を日本と比較されることも多いドイツから届いた社会派映画の傑作。次回の米国アカデミー賞候補。
 1958年、フランクフルト。アデナウアー政権の経済復興が目覚ましい西ドイツでは、悲惨な戦争やナチスのユダヤ人虐殺の記憶が忘れられ始めていたが、生き残りのユダヤ人シモンとジャーナリストのグルニカがアウシュヴィッツ強制収容所の元親衛隊隊員(SS)が小学校教師をしていることを偶然突き止める。彼らの訴えを聞いた新米検事のヨハン・ラドマン(アレクサンダー・フェーリング)は、上司や同僚の引き止めに耳をかさず、噂でしか知らない強制収容所についての調査を始める。幸い検事総長フリッツ・バウアー(ゲルト・フォス)の支持を得ることができた……
膨大な証言・証拠の検証や政治的圧力に耐え、5年の準備期間を経て1963年にフランクフルト・アウシュヴィッツ裁判を実現させた検事たちの闘いを、ミッドセンチュリーの時代色豊かに精緻に、ドラマ化。バウアーは実際にアイヒマン裁判の立役者でもあり、織りなされる史実が極めてスリリングだ。生き残りの人々の証言シーンも演技を越えて胸うつ。共演は『ハンナ・アーレント』のフリーデリーケ・ベヒト。原題「沈黙の迷宮の中で」。123分。


2015
10/10(土)
〜10/16(金)

10:45
18:30

10/17(土)
〜10/23(金)

15:00

10/24(土)
〜10/30(金)

12:30

 

前売券
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