●過ぐる日のやまねこ


●過ぐる日のやまねこ
 『くじらのまち』で第34回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)グランプリを受賞した鶴岡慧子監督が、PFFのプロデュースにより完成させた、劇場デビュー作。大型新人の登場を実感させる、見応え充分の秀作だ。
 ガールズバーで働いている時子(木下美咲)は、客と揉めて怪我をした挙句に店をクビになり、発作的に深夜バスに乗る。向かった先は、8歳まで父と過ごした山のふもとの小さな田舎町。しかし彼女は、当時のことはあまりよく覚えていない。ある朝、絵描きの父は「山猫を探しに行く」と言って山奥に入り、そのまま帰らぬ人となった。一方その町に暮らしている高校二年生の陽平(泉澤祐希)は、兄のように慕っていた知人を亡くして以来、学校を休み、森の中の古い山小屋で画を描くのを日課にしていた。そんな陽平を、同級生のアキホ(中川真桜)が心配そうに見守っている。やがて帰郷した時子と陽平が、出会う。山小屋は、かつて時子が住んでいた家だったのだ。ともに大切な人を失った二人の心は共鳴し、山猫の幻影に導かれるように、山中に踏み入っていくが……。喪失と再生の物語を、真摯に、リリカルに綴った、感動の92分。


2015
10/17(土)
〜10/23(金)

11:00
17:20

10/24(土)
〜10/30(金)

20:25

 

前売券
※前売券販売は10/16(金)までです。
一 般 1400円
大学生 1400円
会 員 1200円
当日券
一 般 1700円
大学生 1500円
中高予 1200円
シニア 1100円
会 員 1300円
学生・シニア会員 1000円